【パリ2024オリンピック】「選手への誹謗中傷」をテーマにしたスピーチ

皆さん、おはようございます。

今日は、現在開催中のパリオリンピックで問題となっていることについて考えたいと思います。

パリオリンピックでは、SNSを通じて選手たちに対する誹謗中傷が相次いでいます。この問題は、2021年の東京オリンピックでも大きな課題となりました。

オリンピックのような世界大会では、選手たちが最高のパフォーマンスを発揮するために、重要となるのはメンタルです。誹謗中傷の投稿が増えることは、競技に臨む選手たちにとって非常に大きなストレスとなり、深刻な影響を与えます。

国際オリンピック委員会は、今大会で初めてAIを活用した誹謗中傷監視システムを導入しました。しかし、投稿数が膨大であるため、すべては防ぎきれていないというのが現状です。それでも、選手たちを守るためにできる限りの手を打とうとしていることは評価に値します。

日本オリンピック委員会も、この問題に対して異例のメッセージを発信し、選手に対し中傷的な投稿を拡散しないよう強く呼びかけています。私たち一人ひとりが、ネット上でのコミュニケーションにおいて責任を持ち、他人を傷つけないように心がけることが大切です。

一昔前までは、有名人と一般人の接点といえばテレビや雑誌など、情報が一方通行のメディアしかなかったため、テレビの前で否定的な意見を口にしようと、その有名人にまで直接届くということはめったにありませんでした。

現代では、誰もがスマートフォンを所有し、SNSアカウントを持ち、有名人にも直接メッセージが送れる時代です。

当たり前のことですが、どんなに立場が違えども、相手が同じ人間だということを忘れてはなりません。そして、匿名アカウントだからといって、無責任な言動が許されるわけでもありません。ネット空間に放った言葉は相手に伝わり、場合によっては法的な問題に発展することもあります。リアルな会話と何も変わりはしないことを再認識する必要があります。

皆さんも、このパリオリンピックを通じて、SNSでのコミュニケーションに対する考え方を見直してみてください。選手たちが最高の舞台で輝くために、私たちができることはまだまだあります。

今日も一日、頑張りましょう。ありがとうございました。

パリオリンピックSNSでの誹謗中傷が問題

パリオリンピックでは、選手や審判に対するSNSでの誹謗中傷が問題となっています。以下はその具体例です。

選手への誹謗中傷

  1. 柳井綾音選手
    • 陸上競歩の柳井綾音選手は、混合団体競歩に専念するために女子20キロ競歩の出場を辞退。この決定に対して「身勝手」「出場前提で準備していた人々に申し訳なく思ってほしい」といった心ないコメントがSNSに寄せられました。柳井選手は「批判は選手を傷つけます」とSNSで呼びかけました
  2. 阿部詩選手
    • 柔道女子52キロ級の阿部詩選手は2回戦で敗退し、試合後に号泣する姿が映し出されました。これに対して「日本人として恥ずかしい」「見苦しい」といった批判がSNSで相次ぎました。阿部選手はインスタグラムで謝罪する事態に追い込まれました
  3. 永山竜樹選手(フランシスコ・ガリゴス選手)
    • 柔道男子60キロ級の永山竜樹選手は、試合中に意識を失う場面がありました。この判定を巡り、対戦相手のフランシスコ・ガリゴス選手に対する誹謗中傷がSNSで殺到。永山選手は「お互い必死に戦った結果なので、誹謗中傷は控えてほしい」と呼びかけました
  4. 出口クリスタ選手
    • 出口選手は日本で生まれ育ったが、2017年にカナダ国籍を選択して同国代表として五輪を目指すことを公表。東京五輪は無念の落選となったが、今大会は世界ランキング1位として臨み、見事に金メダルを手にしました。国籍の選択をやゆしたり、人種差別的な用語まで浴びせられる誹謗中傷も見られました。

審判への誹謗中傷

  1. ブランカ・セシリア・バーンズ主審
    • バスケットボール男子の試合で日本がフランスに敗れた際、試合を担当したブランカ・セシリア・バーンズ主審の判定に対して「世紀の大誤審」との批判がSNSで広まりました。バーンズ主審のインスタグラムには「いい眼科教えてあげようか?」や「誤審だったと認めてください」などのコメントが殺到しました

対策と影響

  • 国際オリンピック委員会(IOC)は、AIを活用した監視を行っていますが、投稿数が膨大で対策が容易ではありません
  • 日本オリンピック委員会(JOC)は、選手のメンタルケアを行う「ウェルフェアオフィサー」を今大会から常駐させています

これらの事例は、選手や審判がSNSでの誹謗中傷に苦しんでいる現状を示しており、さらなる対策が求められています。