「パラリンピック選手に関する報道」をテーマにしたスピーチ

皆さん、おはようございます。

今朝は、パラリンピック選手に関する報道の意義と問題点について、お話しさせていただきたいと思います。

私たちは日々、メディアを通じてさまざまなニュースや情報に触れていますが、パラリンピック選手に関する報道は、単なるスポーツ記事以上の意味を持っています。これらの報道は、私たちの社会に大きな影響を与え、共生社会の実現に向けた重要な役割を果たしているのです。

パラリンピック選手に関する報道は、主に三つの観点から分析することができます。

まず一つ目は、選手の障がいの原因についての報道です。先天性の障がい、病気による中途障がい、事故や災害による中途障がいなど、さまざまな背景が報じられています。これらの報道は、私たちに障がいに対する理解を深める機会を提供し、社会の啓発につながっています。

二つ目は、選手が困難をどのように克服したかについての報道です。多くの選手が、障がいそのものだけでなく、それに伴う心理的、社会的な困難を乗り越えてきました。こうした報道は、障がいのある人々だけでなく、私たち全ての人々に勇気と希望を与えてくれます。

三つ目は、共生社会実現への触媒機能としての報道です。パラリンピック選手と、彼らを支える人々との「社会的パートナーシップ」を扱った記事は、私たちに共生社会の在り方を考えさせてくれます。

しかし、こうした報道には課題もあります。たとえば、選手の活躍を過度に美化したり、障がいの克服を個人の努力の問題としてのみ捉えたりすることで、かえって障がい者と健常者の距離を広げてしまう可能性があります。また、選手をスター化することで、一般の障がい者との乖離を生む恐れもあります。

私たちは、こうした報道を単に受け取るだけでなく、批判的に読み解く目を持つことも重要です。そして、パラリンピック選手の活躍を通じて得た気づきを、私たちの職場や日常生活における多様性の理解と受容につなげていく必要があります。

たとえば、職場でのダイバーシティ&インクルージョンの推進や、バリアフリー設計の製品開発、障がい者雇用の促進など、私たちにできることはたくさんあります。

パラリンピック選手に関する報道は、単にスポーツの世界の話題ではなく、私たちの社会のあり方そのものを問いかけているのだと理解することが大切です。

この視点を持ちつつ、日々の報道に接していくことで、私たち一人一人が共生社会の実現に向けた小さな、しかし確かな一歩を踏み出すことができるのではないでしょうか。

ありがとうございました。

パリ2024パラリンピック注目日本人選手

パリ2024パラリンピックには、日本から176名の選手が出場予定です。競技数は22、種目数は549にも及び、多くの日本人選手の活躍が期待されています。

2024年パリパラリンピックに向けて、日本から多くの注目選手が出場予定です。

木村敬一 (競泳)

木村敬一選手は、パラリンピック5大会連続出場を果たす全盲のスイマーです。2歳の頃に先天性疾患で視力を失いましたが、それにも関わらず水泳の第一人者として活躍しています

主な成績と挑戦

  • ロンドン2012: 100m平泳ぎ銀メダル、100mバタフライ銅メダル
  • リオ2016: 50m自由形・100mバタフライ銀メダル、100m平泳ぎ・100m自由形銅メダル
  • 東京2020: 100mバタフライ金メダル、100m平泳ぎ銀メダル

木村選手は金メダル獲得への強い思いから、2018年に渡米して練習環境を変えるなど、常に自己改革に挑戦しています。言葉の壁や知人のいない環境でも、持ち前の明るさで乗り越え、さらなる高みを目指しています

瀬立モニカ (パラカヌー)

瀬立モニカ選手は、脊髄損傷による両下肢麻痺という重い障がいを抱えながら、パラカヌー日本代表として活躍しています

パラカヌーについて

  • 2016年リオ大会から正式種目に採用
  • 主に下肢に障がいのある選手が参加
  • カヤックとヴァーの2種目がある

瀬立選手は、水上スポーツが盛んな江東区出身で、困難を乗り越えてパラリンピックを目指しています。パラカヌーは「水上のバリアフリー」とも呼ばれ、年々競技人口が増加しています

佐藤圭太 (陸上競技)

佐藤圭太選手は、100m走と走り幅跳びで活躍する義足のスプリンターです。

主な成績

  • 東京2020: 100m走 銀メダル、走り幅跳び 銅メダル
  • 2023年世界選手権: 100m走 銅メダル

佐藤選手は、高校1年生の時に事故で左足を失いましたが、その後陸上競技を始め、急速に力をつけてきました。東京パラリンピックでの活躍後も成長を続け、パリでのさらなる飛躍が期待されています。


パラリンピックは単なるスポーツ大会ではなく、選手たちの努力と挑戦、そして障がいを乗り越える人間の可能性を示す舞台です。これらの選手たちの活躍は、多くの人々に勇気と希望を与えることでしょう。