フェルミ推定
皆さん、おはようございます。
本日は「フェルミ推定」についてお話ししたいと思います。
あまり耳慣れない言葉かもしれませんが、これはイタリアの物理学者、エンリコ・フェルミが使っていた思考法です。
複雑で正確なデータが手元にないような状況でも、いくつかの仮定や推測を積み重ねて、大まかな数値を導き出すというものです。
たとえば、「東京には何人のピアノ調律師がいるか?」といった質問に対して、人口や世帯数、ピアノ所有率、調律の頻度などをもとに、論理的に推定していくというアプローチです。
一見とっぴな問いに思えるかもしれませんが、このような思考は、実は私たちの職場でも非常に有効です。
たとえば、自分の部署で一年間に発生している会議の総時間をざっくり見積もってみる。
「一回の会議に平均して何人が参加し、何分かかっているか」「一週間に何回会議があるか」といった数字をもとに計算すれば、年間の会議時間を概算することができます。
こうして数字に置き換えてみると、改めて見えてくるものがあります。
もし、会議の総時間が非常に長く、それに見合う成果が出ていないのであれば、会議の頻度を見直す、時間を短縮する、あるいは事前に議題を共有して効率を高めるなどの改善ができるかもしれません。
私自身、なんとなく「長いな」と感じていた業務のひとつを、フェルミ推定で数値化してみたところ、予想以上に多くの時間を使っていることに気づき、業務の見直しを決意した経験があります。
それまで感覚的だった問題が、数字として「見える化」されたことで、納得感のある判断ができたのです。
もちろん、こうした推定は厳密な統計とは違うので、正確性を求めすぎる必要はありません。
大切なのは、「おおよそどれくらいか?」という視点を持つことで、業務の中に潜むムダや非効率に気づくきっかけになる、ということだと思います。
フェルミ推定は、特別な道具がなくてもできる、シンプルで力強い思考法です。
ぜひ皆さんも、日々の業務の中で「なんとなくやっていること」や「当たり前になっていること」を、数字で見直す習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか。
今日も一日、どうぞよろしくお願いいたします。
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