【7月2日】「うどんの日」をテーマにしたスピーチ

うどんの日

皆さん、おはようございます。

今日、7月2日は「うどんの日」です。

香川県の製麺業者が制定したこの記念日は、うどんの原料である小麦の収穫時期であることや、半夏生(はんげしょう)という節気に由来しています。

昔から農作業が一段落したこの時期に、うどんを食べて疲れを癒し、次の作業への活力を養うという風習があったそうです。

私の実家では、休日のお昼ごはんに、よくうどんを食べていました。

特別な具がのっているわけでもない、シンプルなかけうどんや、たぬきうどん。

それでも、家族みんなが食卓を囲み、湯気の立ちのぼるどんぶりを手にしていたあの光景は、今でも忘れられません。

不思議なことに、うどんというのは、食べる人の心をふっとほぐしてくれる力がある気がします。

寒い日に食べる温かいうどんには、体だけでなく心の芯まで温められるような感覚がありますし、暑い日には冷たいうどんがスッと体を落ち着かせてくれる。

まさに、日常の中にある「小さな安心」だと思うのです。

現代は、忙しさの中で何かと“効率”や“成果”が求められます。

食事もつい、「素早く、手軽に」済ませてしまいがちです。けれど、うどんのようなシンプルな料理こそ、私たちに大切なものを思い出させてくれるのではないでしょうか。

たとえば、それは「手をかけることの温かさ」かもしれません。

出汁をとり、麺をゆでて、湯気を感じながら箸を運ぶ——そんな一連の流れの中に、急がない時間が流れています。

あるいは、「誰かと一緒に食べることの嬉しさ」。忙しさの中で見落としがちな、当たり前の日常の中の幸福を、うどんは静かに思い出させてくれます。

今日はぜひ、そんな気持ちでうどんを味わってみてはいかがでしょうか。

一杯のうどんが、皆さんにとって少しでもやさしい時間になりますように。

今日も穏やかな一日になりますように。

ありがとうございました。