皆さん、おはようございます。
四月は新入社員や新メンバーを迎えることが多いため、職場に新しい風が吹く季節となります。新入社員や新メンバーを迎えることで、職場は一層活気づきます。しかし、新しい環境は、夢や希望だけでなく、挑戦や困難も伴います。新しい仕事、新しい人間関係に直面し、戸惑いや緊張を感じたり、思い描いていた理想と現実のギャップに「こんなはずではなかった」とストレスを感じることもあるでしょう。
ここで、中国の古典『漢書』から学ぶ言葉があります。強い意志を持ちどんな困難や苦労にもくじけないという意味の「不撓不屈(ふとうふくつ)」という言葉です。
「不撓」は「曲がらない」「屈しない」という意味で、「不屈」は「折れない」「屈服しない」という意味です。従って、「不撓不屈」は二つの言葉が組み合わさることで、その意味が強調され、どんなに厳しい状況であっても、自分の意志や信念を貫く強さと勇気を象徴しています。
不撓不屈の精神は、単に困難に耐えるという受動的な意味合いを超え、積極的に挑戦し、逆境を乗り越えるための動力となります。この精神は、個人の成長や成功はもちろん、リーダーシップやチームワーク、そして社会全体の進歩においても重要な要素です。
歴史上の多くの成功した人物や、ビジネス、スポーツ、科学など様々な分野で成果を上げた人々が、この「不撓不屈」の精神を持っていたことが語られます。困難に直面した際、この精神を持つことで、挑戦を乗り越え、新たな可能性を切り開くことができるのです。
現代社会においても、不確実性が高まり、変化が常に起こる中で、不撓不屈の精神は個人が自己実現を果たす上で、また困難な状況を乗り越えるために、より一層重要な意味を持ちます。自分自身に問いかけ、挑戦し続ける姿勢が、最終的に大きな成果や成長へとつながるのです。
私たちビジネスパーソンにとって、新しい挑戦は常にあります。特に今月は、新入社員や新メンバーを迎え、職場の雰囲気が一新される大切な時期。この変化をポジティブに捉え、成長の機会として活かしましょう。
皆さん、今日も一日、不撓不屈の精神で頑張りましょう。ありがとうございました。
中国の古典『漢書』とは?
『漢書』(かんじょ)は、中国の古典文献の一つで、前漢の歴史を記した歴史書です。紀元前206年から紀元後25年までの、約400年間の歴史を扱っています。『漢書』は、史家の班固(はんこ)によって編纂され、西暦82年に完成しました。『史記』に続く「二十四史」の一つとしても知られ、中国古代の歴史書の中でも特に重要な位置を占めています。
『漢書』は、紀(き)、表(ひょう)、志(し)、伝(でん)の四つの部分から構成されており、全100巻からなります。紀には皇帝の記録が、表には系譜や年表が、志には経済や音楽などの諸制度が、伝には人物の伝記が収められています。特に「伝」の部分は、歴史上の人物の生涯や業績、性格などを詳細に描写しており、後世の文学や歴史研究に大きな影響を与えました。
『漢書』は、中国古代の政治、経済、文化、社会などさまざまな面から漢代の実態を伝える貴重な資料とされ、後の歴史書の編纂にも大きな影響を与えた作品です。中国だけでなく、東アジアの歴史や文化を理解する上でも非常に重要な文献とされています。