沖縄そばの日
皆さん、おはようございます。
だんだんと朝晩の空気に秋の気配が感じられるようになってきました。季節の変わり目、体調には十分お気をつけください。
さて、本日10月17日は「沖縄そばの日」です。
沖縄を代表する料理の一つ、沖縄そば。
皆さんも一度は召し上がったことがあるのではないでしょうか。
特徴的なのは、その「そば」という名前に反して、蕎麦粉を使っていないことです。
小麦粉、塩水、かんすいを使って作られるこの麺は、製法上はむしろ中華麺に分類されるそうです。
見た目はラーメンのようでありながら、鰹や豚のだしで作られるスープと相まって、独特の味わいを持っています。
そうした背景があり、1976年、沖縄生麺協同組合に対して公正取引委員会が「蕎麦粉を30パーセント以上含まない麺は『そば』と表示してはならない」という申し入れをしたことがありました。
これにより「沖縄そば」は、その名称を使えなくなる危機に直面します。
長年、地域に根ざし、人々の生活の中で愛され続けてきた「沖縄そば」という名前が、制度の壁により失われるかもしれない。
この出来事に対し、沖縄生麺協同組合は立ち上がり、沖縄の食文化を守るために交渉を重ね、粘り強く働きかけを続けました。
そして1978年10月17日、「本場沖縄そば」という名称が正式に商標登録されることとなったのです。
10月17日が「沖縄そばの日」と定められたのには、そうした背景があるそうです。
この話から私が感じるのは、「大切なものは、自分たちの手で守るしかない」ということです。
文化や伝統というものは、誰かに守ってもらうのではなく、自分たちがその価値を信じ、行動することで守られていくものなのだと思います。
また、最初から無理だと諦めていたら、この日を迎えることはできなかったでしょう。
制度や常識に立ち向かうには、大きなエネルギーが必要ですが、信念を持って進めば道は開ける。
そういう勇気を、沖縄そばのエピソードから私は感じました。
今日のお昼は、久しぶりに沖縄そばを食べてみたくなりました。
皆さんももし機会があれば、ぜひその味と歴史に思いを馳せてみてください。
ありがとうございました。
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