【8月9日】「長崎原爆の日」をテーマにしたスピーチ

長崎原爆の日

皆さん、おはようございます。

立秋を過ぎたとはいえ、まだまだ夏の暑さは厳しく、蝉の声が朝から力強く響いています。

外に出ると、日差しは真上から照りつけ、まさに真夏の盛りを感じますね。

今日は8月9日、長崎原爆の日です。

今から80年前の1945年、この日の午前11時2分、長崎市に原子爆弾が投下されました。

「ファットマン」と名付けられたその爆弾は、米軍のB-29爆撃機「ボックスカー」から落とされ、一瞬にして街を壊滅させました。

およそ7万4千人の命が奪われ、市街地の36%が全焼・全半壊。

そして、その後も放射線による後遺症で、多くの人々が長く苦しみ、命を落としました。

広島への原爆投下からわずか3日後の出来事でした。

戦争が終結に向かう中で、なぜ二度も原子爆弾が使われたのか、その背景や判断は今も議論の対象です。

しかし、事実としてそこにあったのは、普通の暮らしを営んでいた人々の突然の死と、街そのものが失われるほどの破壊でした。

私は、この日を単なる歴史の一ページとしてではなく、「人間の営みがいかに脆く壊れやすいものか」を思い起こさせる日だと感じています。

同時に、人はそこから立ち上がる力も持っているということを教えてくれる日でもあります。

長崎の街は、廃墟と化したあの日から、人々の手で一歩ずつ再建されました。

そして今では、美しい港町として、多くの人が訪れる平和な場所になっています。

平和は、何もしなくても続くものではありません。

むしろ、日々の小さな心がけと積み重ねがあって初めて守られるものです。

国同士の関係においても、家庭や地域、そして私たちの日常の人間関係においても、互いを理解し合い、対話を続けることが欠かせません。

その積み重ねが、やがて社会や世界の平和の礎となるのだと思います。

今日という日に、ほんの数分でも構いません。

長崎で何が起きたのか、そして私たちが今こうして日常を送れることのありがたさを静かに思い返す時間を持ちたいと思います。

そして、未来の世代にもこの出来事を正しく伝えていく責任が、私たち一人ひとりにあることを忘れずにいたいものです。

それでは、今日も一日よろしくお願いします。