【8月6日】「広島平和記念日」をテーマにしたスピーチ

広島平和記念日

皆さん、おはようございます。

今日、8月6日は「広島平和記念日」です。

1945年のこの日、午前8時15分。広島の上空に一発の原子爆弾が投下されました。

「エノラ・ゲイ」という米軍の爆撃機から落とされたその爆弾は、一瞬にして街を焼き尽くし、推定で約14万人の命が奪われたとされています。

この惨禍がもたらしたものは、物理的な破壊だけではありません。

人々の人生、家族、街の文化、そして心の深い部分にも大きな傷を残しました。

私が広島を訪れたとき、原爆ドームの前に立ち尽くし、ただ言葉を失ったことを今でも鮮明に覚えています。

そこには、単なる「遺構」以上の何かがありました。

多くの命が奪われたという事実、残された人々がどうやってその後の人生を生き抜いたのか。

そうした物語が、無言のまま語りかけてくるようでした。

毎年この日は、広島市によって平和記念式典が行われています。

核兵器の廃絶、戦争のない世界への願いが込められた黙祷の時間。

これは、過去の悲劇を忘れないためだけでなく、これから先、同じことを繰り返さないという「未来への責任」を私たち一人ひとりが意識する機会でもあると、私は感じています。

日々の仕事に追われていると、つい平和や環境といった「大きなテーマ」から気持ちが遠ざかってしまうことがあります。

でも、例えば誰かに優しく声をかけることや、無駄なエネルギーを減らすこと、異なる意見を受け入れる努力をすること。

そうした小さな行動の積み重ねも、平和につながる一歩だと思っています。

若い世代の中には、戦争の記憶を持たない人も多くなっています。

だからこそ、こうした記念日を通じて、「過去」と「今」と「未来」を結ぶことが、私たち世代の役割なのかもしれません。

世界には、いまなお争いや不安を抱える地域が数多くあります。

そんな中で、私たち一人ひとりが「平和を守る意志」を持ち続けること。

それこそが、希望の灯りになるのではないでしょうか。

今日はぜひ、8時15分に、心の中で黙祷をしてみてください。

あの日、広島の空の下で起きたことに想いを馳せながら。

そして、自分にできる小さな平和への一歩を考えてみる、そんな日にできたらと思います。

ありがとうございました。