コンビニの父・伊藤雅俊の誕生日
皆さん、おはようございます。
新年度が始まり、街のあちこちで新しい制服やスーツを着た人たちを見かける季節になりました。
気温の変化も大きい時期ですので、どうぞ体調にはお気をつけください。
さて、本日4月30日は、流通業界に大きな足跡を残した実業家、伊藤雅俊氏の誕生日です。
ご存じの方も多いと思いますが、伊藤氏はイトーヨーカ堂の創業者であり、またセブン-イレブンを日本に導入したことで「コンビニの父」とも称されています。
彼の出発点は、東京・浅草の小さな洋品店でした。
戦後の混乱の中、「お客さまが求めるものを、適正な価格で、必要な時に提供する」という徹底した顧客視点を貫き、やがてそれは全国に広がる流通ネットワークへとつながっていきました。
特に注目すべきは、1974年にアメリカの「7-Eleven」と提携し、日本型のコンビニエンスストアという新たな業態を切り拓いたことです。
当時、24時間営業の店など珍しく、仕入れや在庫管理の仕組みもまったく異なるものでしたが、伊藤氏は「これからの日本社会に必要だ」と確信し、その実現に尽力しました。
私が印象的に感じるのは、彼が企業のトップでありながら常に“現場”を大切にしていた点です。
どんなに忙しくても、週に一度は自ら店舗を巡回し、現場の空気を肌で感じ、従業員やお客様の声に耳を傾けていたと言われています。
この姿勢は、どの業界・どの職種にも通じる学びではないでしょうか。
また、数字や流行だけを追うのではなく、「何が本質的に価値を生むのか」を見極める眼差しを持っていたとも聞きます。
単なる商品販売ではなく、人々の生活を支える仕組みとしての小売業を築き上げたこと。
それこそが伊藤雅俊氏の最大の功績だと私は思います。
今や私たちの生活に欠かせないコンビニも、もとはといえばこうした一人の経営者の挑戦から始まったものです。
今日、出勤前や帰り道に立ち寄るコンビニで手に取るコーヒー一杯にも、そうした歴史や努力が詰まっているかもしれません。
たまには、そんな日常の裏にある背景や物語に目を向けてみる。
それもまた、ビジネスパーソンとしての視野を広げるきっかけになるのではないかと感じます。
ありがとうございました。