万博から見る“おもてなし”の精神
皆さん、おはようございます。
春の風が心地よくなってきましたね。
新しい季節の始まりにふさわしく、本日から万博が開催されるというニュースが、日本中を少し明るくしてくれている気がします。
今日はその万博にまつわるお話をしたいと思います。
万博は、世界中の人々が集まり、それぞれの文化や技術、価値観を紹介し合う国際的な祭典です。
中でも開催国にとっては、いわば「お客様をもてなすホスト」としての役割が大きく問われる場です。
とくに日本では、1970年の大阪万博を皮切りに、国際的な来訪者に対する丁寧な対応、礼儀正しさ、気配りの細やかさが高く評価されてきました。
「おもてなし」という言葉が世界で注目されるようになったのは、2013年の東京オリンピック招致スピーチがきっかけでしたが、実はその精神はずっと以前から、私たち日本人の文化の中に根づいていたものです。
相手の立場に立って考える、先回りして気配りをする、そして見返りを求めずに心を込めて対応する。
これは、言葉にすればシンプルですが、実践するのはなかなか難しいことでもあります。
私は、万博という大きなイベントを通じて、こうした「おもてなしの本質」が、改めて世界から注目されていると感じます。
同時に、これは単に観光や接客の場だけに限った話ではなく、私たちが日々働くビジネスの現場にも深く通じるものがあるのではないでしょうか。
たとえば、取引先とのやり取りにおいて「言われたことをやる」のではなく、「言われる前に準備する」。
あるいは、社内のやり取りでも、相手が資料を探しやすいように添付の順番を工夫する、打ち合わせ後にフォローのメールを添える――こうした小さな行動の積み重ねこそが、“ビジネスにおけるおもてなし”だと思うのです。
特にデジタル化が進み、効率性が求められる今の時代だからこそ、人の温度を感じられる対応が、かえって印象に残り、信頼へとつながっていくように思います。
今回の万博では、「未来社会の実験場」として、さまざまな最新技術が紹介されます。
AI、ロボティクス、バイオテクノロジー……そうした最先端の中で、私が注目したいのは、「人が人に向き合う姿勢」そのものです。
テクノロジーが進化しても、最後に人の心を動かすのは、やはり“人の心”だと思うのです。
万博という世界規模の舞台で、日本の「おもてなし」が再び光を放つことは、私たちにとっても大きな誇りです。
そしてそれは、日々の仕事の中でも活かせる、日本ならではの強みだと、私は思っています。
ご清聴、ありがとうございました。